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​退魔師

街にはびこる悪魔を狩る、太古から続く伝統的な職業。詳しい書物は残っていないが、遅くとも弥生時代には退魔師の前身のような人々が存在していたと考えられる。

昔は神を信仰する者が多く、神は今よりも強い力を持っており、悪魔狩りにおいて退魔師は神の補佐的役割が強かった。しかし現代では神を信仰する者が減り、神の力が衰えているため、現在悪魔狩りを一手に担っているのが退魔師である。

退魔師は必ず、神と契約をする必要がある。

生まれ持った僅かな霊力で悪魔と戦うのは不可能であり、神社に祀られた神々と契約をすることで退魔の力を得るのである。

退魔師が全員どこかの神社に所属しているのはこのためである。

契約によって得た力を「神威」といい、その能力は本人の適性や契約した神の種類によって異なる。

その殆どが非現実的なものであり、所謂超能力や異能力と呼ばれるものである。

しかしタダでそのような力を得られるはずもなく、契約する人間は必ず「代償」を支払わなければならない。

代償は寿命であったり、視覚、聴覚などの五感や、腕や足、目玉などの体の一部であったりとその内容は多岐に渡る。

基本的に、得る神威が強力であるほど代償は大きなものになるが、契約する神に気に入られれば小さな代償で済むこともある。

一人の人間に対して契約できる神の数は二柱までである。

また、契約では神威の他に、退魔に必要な霊力も与えられる。

日本の全ての退魔師は日本退魔連盟に所属しており、「亭号」と呼ばれる通り名のようなものを定めるという伝統がある。

​退魔師には日本退魔連盟が定める階級がある。

なお、階級はあくまで実力を示すものであって、階級が高いほど退魔連盟における権力が高いというわけではない。

昇格するにはあらかじめ定められた条件を満たすことが必要で、一級以上の階級に昇格したい場合は、悪魔の討伐記録をある一定以上の水準に達した上で、昇格したい階級の退魔師二名以上から推薦を受ける必要がある。条件を満たし、昇級査定期間内の活動内容と悪魔の討伐が「適正あり」と判断されれば正式に昇級できる。

これらの条件はかなり厳しいものであり、多くの退魔師が二級で頭打ちとなっている。

・特級退魔師

退魔界の最高位の階級であり、退魔界の伝説的存在。

日本に現在六人しかおらず、日本退魔連盟においても重宝される存在。

特級悪魔を楽々と狩り、天降りとも同等という並外れた強さを持つだけあって、性格は一癖も二癖もあるものばかり

連盟関係者いわく「今の特級退魔師はだいぶマシな方」であり、深川神宮の頭目、副頭目三名を全て特級が占めるのはおよそ60年ぶりとのこと。

規格外の強さを持つため、退魔師の格付けの中では斜め上に外れた位置付け。

・一級退魔師

確かな実力を持つ退魔界の中心的存在。

強さは特級悪魔を単独撃破できるかできないかくらい。一級まで登り詰めれば「達人」と言われており、多くの退魔師が一級退魔師を目指して日々努力している。

特級は斜め上に外れた位置付けである為、一級は実質退魔界のトップとして扱われる。「規格外の特級に代わり、他の退魔師と退魔界を牽引していく存在」とされている為、昇級条件もかなり厳しいものとなっている。

・二級退魔師

二級は「一人前」と言われている退魔界の登竜門。退魔師の四つの階級の中でもっとも層が厚く、人数が多い。

多くの退魔師が二級で頭打ちとなる。

・三級退魔師

三級は「見習い」。

​退魔連盟では、三級退魔師が仕事に当たる際は三級以上の退魔師を同伴させることを推奨している。

​二級への昇級条件は比較的易しいため、何年も三級に残留し続ける退魔師は少ない。

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